中咽頭癌について、正しいものを1つ選べ。

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a HPV関連中咽頭癌では、HPV18タイプが最も多い。
b HPVワクチン接種により、中咽頭癌の罹患数減少が期待されている。
c HPV関連中咽頭癌の初回治療としての放射線療法/化学放射線治療では、有害事象軽減のために、線量を低減することが推奨される。
d  HPV関連中咽頭癌の化学放射線治療では、セツキシマブ併用療法が標準治療として推奨される。
e 早期中咽頭癌に対しては、化学放射線治療よりも経口的切除術の方が推奨される。



























答え)b

a HPV関連中咽頭癌では、HPV16タイプが90%と最も多い。18タイプも悪性を示す型ではある。

b HPVワクチン接種により、中咽頭癌の罹患数減少が期待されている。

今まで厚労省は副作用の調査を行っていることから、定期接種の勧奨を中止していた。

しかし、2021年11月に「多様な症状とワクチンとの関連を示す研究結果は確認されていない」として「積極的勧奨」を再開した。

勧奨が止まっていたために接種の機会を逃した1997~2005年度生まれの女性は,2022年4月以降,3年間は原則無料で接種できる方針となっており,話題性がある.

加えて、今回の2022年ガイドラインにも初めて記載され、HPVワクチンのことは今後の専門医試験に出題されてもおかしくない。

c  HPV関連中咽頭癌はHPV非関連癌に比べて、予後良好なため、HPV関連の有無によって、治療強度を低減する試みがなされている。
具体的には70Gyから60Gyに低減することが検討されている。

  ガイドラインの中では、今までのエビデンス上は低減できる可能性はあるが、現時点では推奨できるほどのエビデンスはなく、第3相試験の結果を待つ必要がある。
したがって、現時点では線量を低減しないことを推奨する、とかかれている。

d  HPV関連中咽頭癌の化学放射線治療では、シスプラチン併用療法が標準治療として推奨される。

セツキシマブ併用療法はシスプラチン併用療法と急性期・晩期毒性の割合が同等であり、毒性の軽減を理由としてセツキシマブを使用する根拠は乏しく、セツキシマブはシスプラチンが使用できない場合(腎機能が悪いなど)の1つの選択肢にとどまるとされている。

e 早期中咽頭癌に対して経口的切除術は有用である。
しかし、長期成績のデータが不十分であるため、化学放射線治療との比較においては、明確な推奨ができない、とされる。




もぱん
もぱん

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各癌について、臨床的特徴、TNM分類、診断、治療、術式、放射線・化学療法、病理所見について、など

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