【必見】医師が教える「12の上手な医者のかかり方・診察の受け方」

医療・医学

今回は、現役耳鼻科医のもぱんが

「上手な医者のかかり方・診察の受け方」をお教えします。

「いつも自分の病状を上手く話せなくて困っている人」

「医者を目の前にすると緊張して、自分の言ったことや医者の言ったことがよく分からなくなる人」

「なんか自分の診てほしいところを診てくれてないと感じる人」

に是非見てほしいと思います。

みなさんがこちらを実践してもらえれば、病院全体の待ち時間が短縮でき、みんなの満足度が上がりますよ。

時間に余裕をもって受診する

忙しい現代人、時間がないのは分かりますが、病院には時間に余裕を持ってきてください。

特に、初回の診察では、問診に時間がかかりますし、その日にできる検査をたくさん行うこともあります。

患者さんの人数や、一人当たりの診察時間もその日によって違うため、

命に関わるような緊急性や重要性の高い患者さんが一人いるだけで、診療にはすごく時間がかかります。

そのような人があなたの前に診察を受けているかもしれません。

え?わたしの診察は重要じゃないって言いたいんですか?!

そうではありません。

一人一人が何かの症状で困っているから、病院に来ていることは知っています。

しかし、すぐに対応しないと、息がつまって窒息死したり、意識がなくなって倒れてしまう人

中にはいます。

また、「癌」などの命に関わる病気は、検査もたくさん必要ですし、

今後どういった治療をすべきなのか、というお話をじっくり行う必要があります。

その分、多くの時間がかかるのです。

そして、医師がその日の患者さんの人数や重症度を、完全にコントロールすることはできません

ですから、病院には時間に余裕を持ってきてほしいのです。

もちろん、医師もなるべく効率よくスムーズに診察が進むように、

先にAさんの検査行ってもらって、その検査結果がでるまでの間にBさんを診察。
Cさんの再診はすぐ終わるから、先にみて、時間がかかりそうなDさんはあとでじっくり診察しよう。

と、患者さんの診察の順番や検査結果がでるまでの時間など、

色々考えてやっています。

問診表はちゃんと記入する

問診表も、特に初回の診察で重要です。

医師は、診断や治療を考える際に、

・既往歴:今までかかった病気やケガ
・アレルギー歴:薬や食べ物でじんましんなど出たことがないか
・内服薬:今のんでいる薬や使っている薬があるか
・嗜好歴:普段お酒やタバコをどれくらい摂取しているか
を必ず参考にします。
これらを全部口頭で聞くと、それだけでかなりの時間がかかってしまいます。
診察時には、
・いつからどんな症状がでているか、の問診
・実際に患者さんを見て触る診察
・検査結果や病状の説明
・治療のための処置
に時間をかけたいのです。
なので、前もって基本的な情報は、問診票に書いておいてほしいのです。
問診票を書いてください、とお願いしているにも関わらず、
たまに、ほぼ白紙で出す方がいらっしゃいます。
非常に残念です。

じっくり丁寧に診てほしい!

と思うのであれば、問診票の段階から診察に協力して頂かなければなりません。

めんどくさい問診票なんか書かなくても、口で全部言えばいいだろ!

という自己中心的な方は、表立って差別はしませんが、やはりこちらとしても心証が悪くなります。

お薬手帳を手元に持って入る

問診表に薬の名前を全て書ききれない場合もあるでしょう。

その場合は、お薬手帳を持って入り、すぐに見せられるようにしておいてください。

薬の名前以外にも、用法用量いつから内服しているのか、をチェックする場合もありますので、お薬手帳は重要です。

お薬手帳や何を飲んでいるかのメモも持っておらず、本人も覚えていなければ、お手上げです。

血圧の薬で、あのーちょっと白いツブのやつだよ!

と、言われても分かりません。

血圧の薬はホントにたくさんありますし、後発医薬品であれば、メーカーによって、

色や大きさも違います。

丁寧に診察してほしい!正しく診断・治療してほしい!

と思うのであれば、患者さんサイドも正確な情報を教えてください。お願いします。

診察室に入ったら、フルネームで名乗る、氏名の書いてある受付票をみせる

診察室や検査室など、病院のあらゆる部署では、患者さんの取り違えを防止するために、

フルネームや診察券の番号での確認を行います。

医療従事者側からは、必ず確認するようにしてますが、先におっしゃって頂けると、

その手間が省けて、スムーズに診察に移ることができ、大変ありがたいです。

聴診など服を脱ぐ診察がありそうな時は、予め準備しておく

診察の種類によっては、服を脱いた状態でないと、診察できない部位があります。

胸部の聴診:胸に聴診器をあてて、肺や心臓の音をききます
腹部の聴診・触診:おなかに聴診器をあてて音をきいたり、触って硬さや痛みを調べます
腕や足の視診・触診:冬は長袖長ズボンで隠れていることが多いです
こういった部位を診察されそうだな、と思った場合は、
・前もって下着をズボンから出しておき、すぐに上の服が脱げる様にする
・脱ぎにくい服を着てこない
・服を脱ぐときにひっかかりそうなネックレス、ブレスレットをつけない・外す
ことを意識してやってください。
こちらもスムーズに診察が進みます。

質問したいことは、前もってメモしておく

いざ診察を受ける時、緊張やド忘れで、

何か聞きたいことがあったのに、思い出せないわ

という方が結構いらっしゃいます。

その場ですぐに思い出せないことも多く、思い出すまで待っていると、ただ時間だけが過ぎていきます。

せっかく診察を受けたのに、聞きたいことを聞いて帰れないのはモヤモヤします。

今日の診察では、絶対これを聞いておきたい!

ということは、必ずメモして臨みましょう。

医師に何を一番求めるのか、何が一番心配なのかを言う

歳を重ねると、調子が悪いところがいくつも出てきます。

せっかく病院に来たんだから、調子がわるいところを、あれもこれも!と全部話そうとする方がいます。

もぱんは耳鼻科なので、

最近、きこえづらくて耳鳴りが・・・

痰が絡んで、よくむせるし・・・

朝起きたら鼻水もでるんですよ

まあこれは分かります。しかし、

血圧も高くなってきちゃって・・・

足もむくむし・・・

胃の調子も悪いんです・・・

足腰が痛くて・・・

と、耳鼻科と関係ないことまでしゃべり始めます。

一見関係ない症状が実は、つながっていた、ということも無きにしもあらずですが、

基本的には、あまりにも関係ないと、ただ診察の時間を浪費するだけになってしまいます。

まずは、今日何が一番困って、何が心配で病院に来たのか

を伝える様にしてください。

その上で、次に気になることを教えてください。その上で、

何を一番してほしいのか
例.のどの違和感がある
→癌じゃないか心配なので診てほしい。癌でないなら、あとは何もしなくていい
→違和感の原因を突き止めて、症状をよくしてほしい
→病気じゃないか診てほしい。年のせいなら症状は困ってないので薬はいらない
を教えてもらえると、患者さんのニーズにあった説明や治療を行いやすくなります。

検査結果がほしい場合は申し出る

検査結果は、必ず口頭では申し上げますが、結果が正常だった場合、

血液検査は、どれも正常で異常なものはありませんでしたよ

と言って、個々の具体的な値を一つずつお話することはありません。
医師によっては、必ず検査結果のコピーをお渡しする先生もいますが、渡さない先生も多いです。

しかし、検査結果は、患者さんのデータですので、求められれば、お渡しします。

但し、CTやMRIなどの画像検査は、何十枚も画像があって、それらを総合的にみて判断していますので、一枚の紙でぱっと渡せるものではありません。

どうしても書面で結果が欲しい場合は、医師に「診療内容説明書」などの文書で

総合的な画像検査の結果を書いてもらうとよいでしょう。

紹介状をもらって受診する

これは、大学病院や総合病院に受診する時の話です。

国の方針としては、まず近くの開業医・クリニックで診察してもらい、大きな病院で検査や治療が必要であれば、紹介状を渡して、受診してもらうようになっています。

諏訪市医師会のHP」より引用

患者さんからすれば、

はじめから、色々な検査や治療ができる大きな病院にかかりたい!

と思うでしょうが、みんながはじめから大きな病院を受診すると、

大きな病院は、すぐにパンクしてしまいます!

そうならないために、まずは近くのクリニックで診てもらい、必要な人だけ紹介する、

という「地域医療連携」をとっています。

ですから、ちゃんと紹介状をもらって受診してください。


また、たまに

A病院にかかっていたけど、イマイチだから、このB病院にかかりたい!

と言って、受診される方がいます。

その場合でも、今までかかっていたA病院から、紹介状をもらってきてください。

医療というのは、今までの症状や検査結果、治療の経過が分かった方が、より良い医療を行えます

・A病院の先生がイマイチとは言いづらい
・A病院には、黙ってコッソリB病院にしたい
・今までA病院に診てもらいお世話になっていたのに、B病院に変えたいと言い出しづらい

どれもわかります。

でも、患者さんが、本当にいい医療を受けるためには、今までの経過があった方が絶対いいです!

勇気を出して、別の病院にしたい旨を申し出てください。

その時に、なぜ別の病院にしたいのか、をちゃんと話すことで、担当医に理解してもらい、

もしかしたらA病院のまま、より良い医療を受けられるかもしれません。

話し合った末に、

何を言われても絶対、別の病院には紹介しません!

という医師は二、三流ですので、気にしないでください。

最悪、別の病院に受診し、その病院から元々通院していた病院に、

診療情報提供書を求めることもできます。

でも、できれば、まず元々かかっている病院の医師と話し合ってみてください

患者さんがなにか根本的な思い違いをしているのかもしれません。

そこで、腹を割って話し合いができなければ、原因に気付かず、別の病院に変えたとしても、

満足度の高い医療は受けられないかもしれません。

お金のことが心配なら聞く

日本は、国民皆保険制度のもと、世界的に見ても、高度な医療が安く受けられる素晴らしい国です。

日本の医師は、お金・費用のことよりも、

「どうすれば、最も質の高い医療を提供できるか」

ということに重きを置いて考えています。

ですから、いちいち「この検査や治療、手術は何円かかります」とは言いません。

検査・薬・入院・手術にいくらかかるのか、気になる方は、自分から聞いてください。

一般的に、入院は手術は高額になりますが、「高額療養費制度」といって、

収入に応じて1カ月の医療費の上限が決まっています。

よほど高収入でなければ、1カ月10万円程度までに抑えられています。

何十万、何百万円のお金がかかろうが、自己負担はこの程度になります。

この制度のおかげで、安心して高度な医療が受けられるんですね!

参照:厚生労働省 高額療養費制度 HP

分からない・納得できないことは聞く

満足度の高い医療を受けるには、自分が理解し納得した上で、検査や治療を受けることが重要です。

ひと昔前は、パターナリズムといって、いわゆる

私は専門的なことは分からないので、先生にすべてお任せします

というものが主流でした。

「患者とって最も良い医療は何か」を決める権利と責任は医師側にあり、 医師は専門的な立場から判断を行い、 患者はすべて医師に委ねればよい、という考え方です。

しかし、最近は、「患者の自己決定権」が尊重されています。

つまり、十分な説明を受けて理解・納得した上で、自分の受ける医療を決める権利がある、ことです。

自分自身にされることを、自分がよくわかっていない状態で、医療を受けると、

順調な結果だったときは何も問題ありませんが、

思わしくない結果だったときに、「なんでこんなことになったんだ!?」と後悔する可能性があります。

こんな副作用がでると知っていたら、こんな治療受けなかったのに!!

ということになりかねません。

ですから、医師は、この治療を受ける

・メリット(予想される治療の効果・程度、治る確率)

・デメリット(起こりうる副作用、合併症)

の両方をお話しした上で、最終的にどうするか患者さんに決めてもらいます。

自分が理解し納得するためには、分からないことはあやふやなままにせず、分かるまで聞いてください。

モンスターペイシェントにならない

モンスターペイシェントとは、医療機関に対する不当な要求・言動で、医療従事者の通常の業務を妨害する患者のことをいいます。

些細なミスに対して過剰なクレームをつける患者

もちろん、ミスは良くないですが、実質的な被害がなかった、あるいは少なかった場合に、

過剰に申し立てて、やたらに医療従事者の時間を使わせると、他の業務ができなくなり、

他の患者さんに迷惑がかかります。

医師の診療内容に納得せず、長時間病院に居座るなどする患者

先ほど、自分が納得した上で、検査や治療を受けてください、

とお話ししましたが、これも度を過ぎると、他の患者さんの迷惑になります。

自分の言うとおりにしてくれるまで、ずっと診察室に居座ったりされると、

他の患者さんの診察ができなくなります。

どうしてもの場合は、改めて日程を設けて、じっくりお話しできるようにしてもらいましょう。

クレームをつけて医療費を支払わない患者

診察や医療を受けた対価はしっかりと払う義務があります。

副作用や合併症が起こった!
病院のせいでこうなったんだから、お金は払いません!

では、困ります。

医療は、不確実なものです。

どんなに注意して、最善を尽くしたとしても、副作用や合併症を100%防ぐことはできません

どんな名医が診たとしても、どこかのタイミングで必ず副作用や合併症は起こります!

それは、人体にはまだまだ未知な部分が多いからです。

医療の結果が悪かったから、お金を払いません

では、医療機関が潰れてしまいますし、誰も積極的に患者さんの治療をしようとしなくなります。

・医師は、治療によるメリットとデメリットを比較して、メリットが上回ると考えたときに、治療を行います。
・デメリット・リスクをゼロにすることはできません。
→患者さん自身がデメリット・リスクを納得した上で、医療を受けてもらう必要があります
上記を理解して頂かないと、不合理なクレームと化してしまいます。

待ち時間にいらだち大声で怒鳴り散らす患者

先ほどお話ししたように、その日の待ち時間や診察時間がどれくらいかかるか、は完全に予測・コントロールできません。

大声で怒鳴ったとしても、早く診てもらえるわけではありません。

待ち時間が長くなると、イライラしたり、まだかな、と思う気持ちが分かりますが、ご了承ください。

モンスターペイシェントまとめ:最終的に損します

総じて、モンスターペイシェントに対する、医療従事者の心証は、とても悪くなります

医者も人の子ですから、そのような人は「なんだか診察したくないなぁ」と思ってしまいます。

そう思われてしまうと、医師・患者の信頼関係にも影響し、最終的には損します。

もちろん、病気や体調不良の時は、精神的な余裕がなくなるのも良くわかります。

ですが、そこをグッと堪えて、わがままな患者にならないように気を付けてください。

お互いに良い信頼関係を築いて、医療を提供・享受したいものですよね!

まとめ

いかがでしたか?

満足度の高い医療を受けるためには、患者さんにも協力してもらう必要があります!

・時間に余裕を持つ
・患者さんの正確な情報を伝える
・納得した上で、医療を受ける
・迷惑なモンスターペイシェントにはならない
今回の12個のポイントを押さえて、良い信頼関係を築き、満足度の高い医療を受けましょう!

コメント